Hagiと詩吟ユニットxièをやっている恵聖（ケイセイ）です。今日は、「月夜荒城の曲を聞く」を紹介したいと思います。
「月夜荒城の曲を聞く」は漢詩家の水野豊洲が、「荒城の月」を聞いて、栄枯盛衰の儚さを詠んだ歌です。「荒城の月」はみんなが知ってる滝廉太郎さん作曲の名曲ですね。
たくさんの方に詩吟の魅力を届けたい！そんな気持ちから、長年詩吟の普及活動をしてきました。海外で有名な曲に詩吟を乗せて吟じてみたら、面白いかもしれない。そんな気持ちから、「月夜荒城の曲を聞く」と「ホテルカリフォルニア」のコラボ作品を作りました。
「月夜荒城の曲を聞く」をアレンジ
この作品を作ったのは、私がソロ活動をしていた時です。コラボしたロックバンドの方達と、「詩吟を皆さんが知っている曲に乗せたら面白いね。」という話をしていました。そのときに、ホテルカリフォルニアは詩吟を乗せられそうだなと思ったのです。そして、ホテルカリフォルニアの情緒あふれる曲には、「月夜荒城の曲を聞く」が私の中でとてもしっくりきました。
この「月夜荒城の曲を聞く」をライブで披露した時に、とても好評でした。そして、歌っている私もとても楽しかったんです。だから、xieの作品として形にしたいと思っていました。
そんなとき、大阪の寺内町でミュージックビデオを撮影させていただけることになりました。街並みを見た時に、「月夜荒城の曲を聞く」のイメージにピッタリで感動しました。
ミュージックビデオを作るにあたって、とても沢山の寺内町の方にお世話になりました。そういった経緯もあり、私達xieにとっても思い入れのある作品です。沢山の方に見ていただきたいと思っております。
月夜荒城の曲を聞く 歌詞
榮枯盛衰は 一場の夢
えいこせいすいは いちじょうのゆめ
相思恩讐 悉く
そうしおんしゅう ことごとくじんえん
塵煙 星移り物換わるは 刹那の事
ほしうつりものかわるは せつなのこと
歳月悤悤 逝きて還らず
さいげつそうそう ゆきてかえらず
史編讀み續く 興亡の跡
しへんよみつづく こうぼうのあと
弔涙幾回か 几前に灑ぐ
ちょうるいいくかいか きぜんにそそぐ
今夜荒城 月夜の曲
こんやこうじょう げつやのきょく
哀愁切切として 當年を憶う
あいしゅうせつせつとして とうねんをおもう
意味
栄枯盛衰はほんの瞬間の一夜の夢のようにはかないもので、敵味方に分かれて戦った事なども今はすべて塵や煙のように消え去ってしまった。
長い歳月に起こったそれらのことは、瞬間の出来事であり、歳月はあわただしく過ぎ去って還ってこない。
過去の興亡の跡を史書で読み続けているうちに往事が偲ばれ、幾たびとなく涙が机上に落ちるのである。
そして今宵、この「荒城の月」の名曲を聞きながら、ひとしお迫る哀愁に、ことさら当時の事を思いうかべるのである。
http://www.kangin.or.jp/learning/text/japanese/kanshi_C20_2.html
